千葉の住宅
今年の一月に、千葉で住宅のお引き渡しがありました。
タイムラグがありますが、少しずつ投稿していきますので、
宜しければお付き合いください。
千葉の住宅は、築34年、3LDK・94㎡のファミリータイプのマンションです。
こちらには永くお住まいで、
住宅の其処彼処には、ご家族の思い出が沢山詰まっています。
お施主様は、千葉県でセレクトショップとカフェを営む女性。
確固としたスタイルをお持ちの方なのですが、
これからどの様な暮らし、生き方をされたいのか。
リノベーションに至るご事情、ご心境などもお伺いする中で、少しずつ求めるものが見えてきたように思います。
表層的なリフォームを、早く簡単に仕上げることは可能なのかもしれませんが、
内面と向き合う時間を経て、時の流れに負けない普遍的な強さ、美しさをもつ住宅が完成しました。
今回は、浴室とトイレのお話です。
少しずつ投稿させていただきますので、気長にお付き合いいただけると嬉しいです。
以前より、浴室・洗面・洗濯・キッチンなどの水まわりは、
一直線上に並ぶ合理的な間取りでした。
リフォームを機に、大胆な配置換えも可能でしたが、
水まわりの移動は、コスト増、床段差増(直床仕様の場合)に直結します。
本当にその必要があるのか、
どこまで、何をするのか、冷静に見極める必要があります。
今回は、お施主様のI様とご相談しながら、
水まわり設備を動かさないことを前提に計画をさせていただきました。
浴室はサイズを拡張。
ユニットバスですが、磁気質タイルの床材、鋳物のバスタブ、シンプルな強化ガラスドアは上質。
お施主様とショールームで実物を確認し、素材感、メンテナンス性の良さから
タカラスタンダードのシステムバスに決めました。
華美でないこと、上質であることに加えて、
汚れの落としやすいコーティングがされているタイル、
縦スリットのハンドル内に換気口が隠蔽されたドアなど、機能美が追求されているところにも好感がもてました。
マイクロバブルバスユニット付の給湯器を選定しましたので、
給湯口からは、マイクロバブルが発生します。
白濁の湯は、リラックス効果と温泉上がりのような潤いを与えてくれます。
浴室の工事を機に、トイレとの間仕切り壁を一部PSに利用して、
トイレ内に手洗いを増設しました。
また、廊下天井に目立つ大きな点検口は、
移動しても機能性は保たれるため、トイレ内へ。
床は、玄関と合わせてモルタルの仕上げです。
直床ですが、トイレの配置を移動しないことで、
廊下と段差が生じないプランとしました。
寝室から近く、リビングから離れた配置は自然です。
時々、気合の入った計画、
力任せにいじりすぎた住宅を見ると、
作為が透けてみえるからなのか白けてしまうことがあります。
美意識の話なのかもしれませんが、
どこでやめるか、どこで力を抜くかということは、
何をするかを考えることと同じくらいに、大切にする価値があることだなと思います。
※
お施主様のお店の情報は、LINKに掲載させていただきました。
とても素敵なので、こちらも是非ご覧ください。
○contes(コンテ)
千葉市中央区本千葉町4−1永岡ビル2F
https://www.instagram.com/contes_chiba/