住み直す

町田の住宅。
お施主様には、この家に住み直すための”整え”のお仕事をご依頼いただきました。
ご家庭の事情で、しばらく空けていた住まいへ戻られるタイミングに合わせ、
持ち物や日々の動作、暮らし方を総点検。
ご一緒に、これからの住み直しの形を探っていきました。

Before
玄関。

After
玄関ドア脇に、光のスリットを入れ、
自然光の陰影が印象的な、落ち着きある空間へ整えました。

Before
玄関ホールの大型収納。

After
天井まで届く扉へ変更。
この場所には、重厚感のある佇まいが相応しいと考えました。
ご家族の暮らしに合わせて収納計画も見直し、
多様なものが集まる場を大きな扉でそっと閉じることで、落ち着きと静けさが生まれています。

Before
築年数を感じるテラス。

After
テラスの整えとして、大谷石敷きとすることをご提案しました。
柔らかな芝を、大谷石の静かな質感に置き換えることで、
佇まいが引き締まり、全体に品格と端正な余白が生まれます。
大谷石は、硬質な石に比べて光の反射がやわらかく、
緑を帯びたり、気孔に影が落ちたりと、表情豊かな天然石。
植栽との馴染みもよく、時間とともに深みを増す素材です。

Before
キッチンカウンターと一体のカウンター収納。
書き物をするには高さがあり、収納としても改善の余地がありました。

After
天板をカットし、
その下にもう一枚カウンターを重ねるプランをご提案。
自然な姿勢で着席できる、違和感のない書斎コーナーへと整いました。
そのほかにも、
必要な場所に置き家具を造作したり、
不足していた洗面収納を設えたり、
2階子ども室の天井断熱+板張り、
屋外デッキによる玄関ポーチとの回遊性の確保など、
原設計の意図にそっと寄り添いながら、
今の暮らしに馴染むように、一つ一つ手を添えていきました。
時間が生まれる。
動きが楽になる。
「住まいが整うって、大事ですね。とても暮らしやすいです。」
そんなお言葉をいただけたことが、何より嬉しく思います。
暮らしを支える、”整え”の力。
収納術だけでも、造形のデザインだけでも届かない領域を、そっと支えながら、
日々が無理なく続くように導いていく、
そんな暮らし全体を見渡す設計です。