デスク照明
今回は、仕事場における光の考え方についてのお話です。

sajiは、住宅の一室をワークスペースとする、職住一体の働き方をしています。
正面の窓には緑が近く、光の入り方も穏やかな個室。
他の部屋との調和にとらわれず、必要な環境だけを丁寧に整えられる場所です。
近年はリモートワークが定着し、自宅に書斎を求める方も増えてきました。
ここでは一つの考え方として、私の仕事場の例をご紹介したいと思います。

私のデスクサイズは、幅1,500mm×奥行800mm。
奥行きが深く、Mac(note)とwindowsのデュアルディスプレイを並列に置き、
手元では、図面や資料を広げながら、視線も道具の位置も絶えず動いていくようなワークスタイルです。
デスクは、北側の窓際に配置しています。
北からの光は一日の変化が穏やかで影も柔らかく、仕事場には向きますが、
曇天や夕方に急に光量が不足することもあり、自然光だけでは少し頼りない一面があります。
こうした「動きの多さ」と、「北側光の静けさ」を補うため、
照明選びは自然とアーム式のタスクライトに落ち着きました。
アーム式の良いところは、作業内容に合わせてヘッド位置を細かく調整できること。
必要な場所へ正確に光を導びけるため、動きの多い作業には特に向いています。
ワークスペースの光で大切にしているのは、次のような条件です。
・図面や文字を解像度高く見られること
・長時間の作業でも目が疲れにくいこと
・モニターと紙の明るさに大きな差が出ないこと
・色見本やサンプルを正しく判断できる演色性
・デスク全体をムラなく照らせること
・モニターに光源が映りこまないこと

40代も半ばに差しかかり、光の感じ方の変化を実感する場面が増えてきました。
実際に光が足りないと感じることが増え、全体のバランスを以前より繊細に捉えるようになっています。
(年齢とともに網膜に届く光の量は減少し、
暗順応が遅くなったり、コントラストを掴みにくくなるといわれています。)
光は、明るさを補うだけではありません。
集中力や判断の精度、作業スピードまで静かに左右する、環境の大切な道具です。
適宜見直してみることで、作業が随分と楽になることもあります。
現在は、全般照明を4000K、手元のタスク照明を5000Kの組み合わせとし、
空間としての心地よさと、作業に必要な視認性の両立を図っています。
ワークスペースの照明には、他にもさまざまな方法があります。
天井照明でしっかり照度を確保する、
モニターライトでコントラストを整える、
棚下に間接照明を仕込み壁面反射を利用する、
スタンドライトを併用して雰囲気を整えるなど。
どのアプローチも目的が異なり、どれが正解というわけではありません。
自分の作業内容や環境、リズムに合う光を選ぶこと。
それが何より大切だと感じています。
今回ご紹介する山田照明さんのZ-10Gは、
これまでの端正な佇まいを受け継ぎながら、新たにグレアレス仕様が加わりました。
奥行きのあるデスクでも、手元とモニターの両方を広く均一に照らしてくれる頼もしい存在です。

調整用の六角レンチが、主張しすぎずそっと添えられているところにも、
道具としての誠実さを感じます。
こうした細部への配慮が、日々の使い心地に安心をもたらしてくれます。