オフィス
昨年末に始動した都内某オフィスの内装工事。
昨日、無事にお引き渡しをすることができました。
窓外の銀杏並木が印象的な事務所空間。
冬場で葉を落としてはいたものの、
春の小さな緑の芽吹、夏から秋の葉のグラデーションまでがくっきりと目に浮かび..
この景色を背景にどんな空間を設えようかと想像を膨らませました。
こちらは、本を扱う会社の顔となるエントランス。
突き当たりの銀杏の木をシンボルにして、
気持ちの良い奥行き感、抜け感、
そして、本の気配も十分に感じられる場所に設えました。
味気のないアルミ製のテラスドアや左奥に潜むアルミ窓は大型の本棚で目隠しして、
銀杏の木と本と壁だけが見える様に視界を調整。
都心の大通りに面しながらも、
静かで落ち着いた場所にしたいと考えました。
こちらは会議室。(写真は後日差し替えます。)
奥に見えるテラスドアも本棚で目隠しして、
来客席からは、
曲面の大壁と商品となる本しか見えないように、
見たい景色を切り取る引き算の手法で整えました。
空間の主役は、働く皆さんと本。
控えめな建築で、魅力的な空間を立ち上げるにはどうしたら良いか。
働き方が多様化した時代に、
行きたくなる様な、集いたくなる様な場所を作るにはどうしたら良いか。
今お持ちの家具を、一番良い状態で、一番良い場所に配置するにはどうしたら良いか。
そんなことを考えながら、執務スペース・会議室・書架スペースをレイアウトしていきました。
皆さんが一日の多くの時間を過ごす場所。
お気に入りの喫茶店のように、個人の思い入れをそれぞれが持ち込めるような場所になったら嬉しく思います。
また、移転が落ち着いた頃にご訪問させていただきます。
この度は、お任せいただきありがとうございました。